残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

切り取り方

今週のお題「好きなお茶」

もう5年以上前になりますが、静岡県の佐野製茶所で飲んだ煎茶です。

茶所に隠れ家的なカフェというかサロンが併設されていて、お茶を飲める。

その時の写真あった。

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このお茶が衝撃的に美味かった。お茶の渋みが良いあんばいに旨味に感じる程度に濃度が調整されているのか、お茶というより出汁のよう。今まで飲んできたお茶はいったいなんだったのかと若干途方に暮れるレベルでした。

お茶の淹れ方をレクチャー頂いたのですが、いつもの通りちょっともう忘れてしまった。ロケーションがとても良くて、晴れていれば大きな窓越しに広がるお茶畑と裾野からそびえる富士山が見えるそうですが、わたしが行った時はあいにくの曇りでした。また行く機会があったら晴れの日を選んで、しっかり淹れ方を教わってこようと思います。

 

ディズニーがビートルズのノンフィクション映像「Get back」を製作中らしい。タイトル名から内容はきっと、解散のきっかけになったと言われている「レット・イット・ビー」レコーディングの時期の映像がメインと思われます。未公開映像56時間分を元に編集しているそうです。今回そこからわずか数分間分ですが、その一部を切り取って公開してくれています。

ただし「レットイットビー」のレコーディング中の映像ならば、ドキュメント映画がすでに存在していて、ビートルズ解散の直後である1970年にタイトル「レットイットビー」として公開されています。わたしも観たことがある。その内容はメンバーの衝突・不仲が大きくクローズアップされていて、雰囲気は重苦しく、見ていてちょっと苦しくなるものでした。今回公開された数分の映像は、映画レットイットビーと同じ時期の映像でありながら、それとは正反対の内容でまとめられており、たとえばメンバー同士がふざけ合っていたり、レコーディングに同伴しているオノヨーコが微笑んでいたりしていて、わたしはとても意外に感じました。こういう明るい映像をセレクトしてまとめたのには製作者側の強い意図がある、と思いました。

考えてみれば、4人集まって創造活動していれば、そりゃ意見の食い違う日はあるし、それでも実際アルバム一枚分をほぼ作り上げたわけですから、普通で楽しい雰囲気の日々だって間違いなくたくさんあったでしょう。わたしの中でビートルズ解散のイメージはすごく悪くて、解散後もメンバー同士でお互いを揶揄するような楽曲を作ったりしていたし、むちゃくちゃ仲悪くて最悪だったんだろうなと完全に思い込んでいましたが、それは切り取り方次第であって、40年間印象付けられたビートルズ解散という負のイメージが、「決してそれだけじゃないのかも」と思えただけで、この数分の映像の意義が大いにあると思いました。