残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

チルドスポット ライブ

今週のお題「お気に入りの靴下」

11月18日はわたしが大好きなバンド、チルドスポット(chilldspot)のワンマンライブでした。行きたくて行きたくて仕方なかったけど、平日の18:00に空けておけ、と言われてもサラリーマンのわたしにはやっぱり無理なのであった。

しかしわたしはその18日に悔しい思いは特にありませんでした。なぜならその4日前の11月14日にチルドスポットのライブを見れたからです。場所は長野県茅野市白樺湖、「湖畔の時間」という野外イベントに行きました。どうしても見たくて、往復450kmの道程を、老体に鞭打って根性の日帰り計画でした。

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初めての白樺湖。静謐。

 

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ライブ会場の雰囲気はこんな感じで、ぱっと見、林の風景写真でしかないですが、その白樺の林の向こうにアーティストステージがありました。あちこちにあったかい焚き火施設があった。ライブ会場としては、ちょっと珍しい光景だと思います。それから写真左手奥のように、カヌーでぷかぷか浮かんで観るプランもあったようです。ちょっと寒そうだった。

 

チルドスポットの演奏は、もちろん素晴らしかった。ただライブはアルバムと少しばかり印象が違いました。この間わたしはアルバムの感想として、ベーシストが音楽の中心かも、と書きましたが、ライブでは圧倒的にボーカルの比喩根さんの、良く通る声の存在感がすごかった。トーンがコロコロ変化して、コントロールがとても上手い。魅了されました。あと玲山さんのギターがものすごく良い。繊細で彩り豊かな音色は、まさに秋の湖畔のような、淡く澄んだペールトーンをイメージさせました。繊細さは時に表現として奥手すぎるんじゃないかと心配になるほどで、そういったところも含めて、めちゃくちゃ貴重なギタリストだと思いました。

バンドとしての姿勢・特徴を強く感じたのは、オーディエンスとの距離感というか、音楽的コミュニケーションの取り方でした。それには彼らの後に出演したベテランのアーティストと比較すると良くわかります。ベテランアーティストのほうが盛り上がったのは間違い無いです。どうやったかというと、ベテランさんが、それまで思い思いの場所で座って観ていた観客をライブの前半でずいぶん煽った結果でした。そうすることはもちろん、音楽ライブでのアーティストの姿勢として間違ってるわけではない。わたしも楽しかったし。では19歳のチルドスポットはどうしたかというと、ライブのほとんどの曲を、ミディアムテンポのじっくり聴かす演奏で通した後で、「今日はこの会場の雰囲気に合わせて曲を選びました」と話していて、それがわたしにはとても印象に残った。ベテランさんはベテランらしく、今までのライブの常識の通り、自分のペースに客を巻き込んで楽しむ方法を選びました。一方チルドスポットは、自分達バンドを静謐な湖畔の雰囲気に合わせていきました。その姿勢がわたしにはとても心地よかった。お客さんは最前列から最後方まで、ほぼみんな地面に座って演奏を楽しんで、チルドスポットはそれを良しとした。

これってすごいことだと思った。どこに行ってもライブで同じ熱い雰囲気を作れる強烈なアーティスト個性・エゴはとても大事ですが、チルドスポットのように会場の雰囲気に合わせて活動できるのは、それはそれで今後につながるものすごく面白い個性だと感じました。

チルドスポットにコーフンしすぎて靴下のことを忘れていました。

会場にはヒートテック靴下を買って履いていきました。ひざぐらいまである、多分短パン小学生以来で履く超ロングで厚手の靴下。わたしの靴下はビジネスからプライベートまでほぼ90%ユニクロで、残りの10%は、急な泊まりの時まれに買うコンビニの靴下です。コンビニ靴下はどれも似たデザインで、洗濯して濡れると干すときにどれがどれかペアがわからなくなってしまうけど、履いてもきっとどれがどれか誰にもわからないだろうと思ってペアを気にせず干せるので好きです。