残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

構造で魅せる

Twitterで展開されていた四コマ漫画、「100日後に死ぬワニ」が100日目を迎えました。

きくちゆうき on Twitter: "「100日後に死ぬワニ」 100日目… "

わたしは中盤からときどきリツイート経由で見てた程度ですが、ヘンに気をてらうことなく終わって良かったと思います。初めてこの漫画を見たときに感心したのは、亡くなる100日後に向かって描かれるこのマンガの内容が、つまらなくて退屈で凡庸なものであればあるほど、その様子を俯瞰で見まもる我々読者にはグッと来るものになるという、その構造です。四コマの物語自体で読ますのではなくて、100日後に死ぬ、という前提条件をみんなで共有して、それだけで最後まで突っ走れたところが、とても批評的で斬新だったと思います。だから、単発で読んだひとが「どこが面白いかわからない」という感想を抱くのは、製作側の意図した通り、とも言えるわけです。つまらないっていわれるのが狙い通りの作品て、ある意味凄いよね。

マイルスデイビスのmilestonesも、構造で魅せるという意味でわたしが大好きな曲です。この曲は、1950年台初頭のジャズ界において、それまでのコード主体のバップから、音階主体で奏でられるモードと呼ばれる奏法に移行する初めの一歩でもあったようです。もう、この曲以前のバップジャズとは全然雰囲気が違うのだ。大好きな曲です。

 

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