残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

イエスタデイを観た(ネタバレ)

しばらく部屋で映画を観ることが無かったので、この連休は観てやるぞ!という意気込みでいます。

ビートルズが存在しないパラレルワールドのお話。主人公だけがビートルズを知っていて、一儲けしてやるぜ、という設定でした。この手の「オレだけが知っている」というお話で主人公が最後に取る行動はだいたい予想が付いてしまう。困ったことに歳を取ると大抵の物語は「これはきっとああなるよね」「結局こうなっちゃうんだろう」と最初の段階で決めつけて自分で勝手に興醒めしてしまうことが少なくありません。だからここ何年かは、物語をむさぼるように観たり読んだりすることがめっきり減ってしまいました。けれどこの映画を観て、いやいや物語は結論だけじゃないでしょう、とあらためて感じさせてくれました。この話は自分に誠実に生きるとはどういうことか、という物語であるとおもわれ、それこそこの世にいくらでも存在するネタではあるのですが、そこに至る過程がとても面白かった。登場人物は皆魅力的だし、当たり前ですが音楽がとても良いし、「78歳」の老人と語り合う場面は中盤のクライマックスで、心が震えました。

下記映像は、映画の序盤場面から。このシチュエーションで「イエスタデイ」を生まれて初めて聴いたとしたら、確かにこうなる。この映画に感情移入してしまう瞬間でした。


Yesterday (2019) - Playing Yesterday Scene (1/10) | Movieclips

ラジオ

 珍しく休日にビシッと朝起きてしまって、さて何をしようかなと考えて、久しぶりに山下達郎のラジオ番組をradikoで後追い視聴していました。山下さんは番組で流す曲を事前に自らリマスターしちゃう方なので、昭和前期の頃のような曲でも現代並みにアップデートされた音圧レベルでクリアに聴けるのが凄く嬉しい。いま、達郎さん始めスタッフ一同はリモートで番組制作していて、始めてから3週目に入るという。音が悪くてごめんなさいと言っていましたが、わたしには以前とまったく遜色なく感じるし、トーク含め、そうと言われなければ宅録とは到底思えないクオリティです。ただスタジオ録音の頃はもう少し声を張って話していたかもしれないけど、それはスタジオとプライベートの違い、場の緊張感の違いであって、気持ちの切り替えというのは時間が解決するものではありますが、なかなか難しそうです。

それにしてもラジオはテレワークにフィットしてるなあと思いました。音の送受信や編集加工って、いまの技術では一般レベルでも容易になっていますし、コストもずいぶん抑えられそうに感じます。これも知識と慣れが必要なところはたくさんあるんだろうけど。

 


山下達郎「RECIPE (レシピ )」 Edit Version

レスポールも使いよう

今週のお題「激レア体験」
ちょっと考えましたが、ないですね。どんなことでも経験した時点でそれは普通になると言いますか。いまのこの尋常でない社会状況も、少しずつ日常に変わりつつあり、そんな精神状態で過去のスタジアムライブ映像の超密な群衆を見ると、うわって思ってしまう自分を新鮮に感じたりします。以前の状況に戻った場合にすごく嫌だなあとおもうのは、断然通勤です。いまのガラガラな車両に慣れてしまうと、あの通勤ラッシュに戻るのはちょっと憂鬱かもしれない。お題から離れてしまったので強引に戻すとすれば、通勤ラッシュをはじめとした都会の暮らしこそ、レアというか異常なんだなあとあらためて感じる今日この頃です。と、わかった顔して空虚なことを言ってみた。
ジャズギタリスト、ジュリアン・レイジによるEmilyソロプレイです。ため息が出る美しさ。しかも使う楽器はバリバリロックな一品レスポールで演ってしまうという。音の輪郭の良さ、主旋律と和音の強弱や組み合わせ、徹底的に考えられているんだろうなあ。

Julian Lage - Emily (Johnny Mandel Cover)

熱い気持ちを思いだした

あいかわらず外出すると鼻のムズムズが止まりません。アレルギー薬の処方をもらいにいかねばと思い始めてから1週間があっというまに過ぎ去りました。あと1粒しか残っていない。ヤバイではないか。そんななかオンライン診療という言葉を目にしたのでちょっと調べてみると、どうやら再診を電話で受けることができるようになったらしい。これは良いな、と直感的に思った。順番待ちの間周りに気を遣わなくて良いし出かける時間を考える必要が無い。さっそく電話をしてみました。繋がらなかった。ずーっと電話中である。そりゃあそうだ、病院はサポートセンターとは違って、たくさんの回線を持ってるわけではないでしょう。1件電話が来たらもう回線に空きがない病院はたくさんありそうです。わたし程度の情報感度の人間が「いいサービスじゃん!」と喜んだころには、ほぼ全ての人が「いいじゃん」と考えて活用しだしてすでに1周まわったころに間違いありません。そして電話は繋がらない。昔のライブチケット争奪を思い出しながら何度も電話して、ようやく繋がって受診することができました。聞くと、病院に来る人がめっきり減ってしまって、電話待ちを考慮したオンライン診療時間と、直接病院で受診するのとでは、いまや後者の方が早いくらいのようです。予約は2週間待ちだったころがうそのようだな。なるほど、これは実際にやってみないとわからないことだな、何事も経験だな、と感心しました。そして久々に電話攻勢の熱い気持ちを思い出せて良かったです。

チケット争奪に熱い思いを寄せたアーティストといえば、U2です。彼ら、めったに来ないからね、なおさらでした。20年くらい前のお話です。曲はB.B.キングとのコラボ曲、When love comes to town。


B.B. King & U2 - When Love Comes To Town - CLIP

 

雨粒

都心の電車の各車両の窓が開くというのを今回の件で初めて知った。わたしはてっきり、最新鋭の通勤電車というのは優秀な空調設備を完備しているから窓は不要であると思っていたので、とても新鮮だった。へえー開くんじゃん。とおもった。ただし朝と夜に大きく開いていると、まだこの季節は吹き込む風が冷たく、結構寒い。これがために風邪をひいてしまったら要らぬ心配と誤解を周りに与えてしまうなあと按じながら、全開の窓から入ってくる雨粒を後頭部に浴びています。傘持ってない。

マルーン5、懐かしいですね。Sunday morning

 


Maroon 5 - Sunday Morning (Closed Captioned)

 

カーテン


電線がウジャウジャですけど、青空を仰ぎ見るのは気持ちの良いものです。
空が澄んでいる。小春日和とはこのことか、と噛みしめながら、かかりつけの病院に向って歩き始めたところで気づきました。マスクつけたまま夏を迎えるのは本気でやべえと。少し暖かかった今日でさえ、わたしの口周りはムレムレです。ここはもう、ゴアテックス社にGore-maskLightを開発してもらうしかないのではないか。
窓から揺れるカーテン越しにそとをながめながら、あえてスマホスピーカーのチープな音で聴くノラジョーンズのDon't know why。これはこれでものすごく開放感があるシチュエーションだな、と思いました。

Norah Jones - Don't Know Why (Official Video)

Figure

今週のお題「ゲーム」
ゲームっていうかゲームって言っちゃっていいのかわからないのですが、フリーの作曲ツールで遊ぶのが楽しいです。figureってアプリが好きで、5年くらい前から愛用してます。プリセットされたドラム、ベース、リードの3トラックを組み合わせるだけなのですが、再生しながらリアルタイムに音階の幅、音色変更やエフェクト機能を持っているほか、ミキシングして録音保存、シェアまでできてしまう、というもの。すっごくシンプルな構成でわかりやすくて、わたしはせいぜい音を並べて満足しちゃってますが、これがなかなか奥が深い部分があり、たとえばこのアプリはインターフェイスにわざとアナログで曖昧なところを持たせていて、つまり極めると職人技レベルにまで到達できる可能性を秘めていたりします。下の演奏風景の動画を見ていただくと、その一端を理解していただけるのではないかと思います。

Figure Fam Let’s Jam | Propellerhead Figure is back! - haQ attaQ