残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

イエスタデイを観た(ネタバレ)

しばらく部屋で映画を観ることが無かったので、この連休は観てやるぞ!という意気込みでいます。

ビートルズが存在しないパラレルワールドのお話。主人公だけがビートルズを知っていて、一儲けしてやるぜ、という設定でした。この手の「オレだけが知っている」というお話で主人公が最後に取る行動はだいたい予想が付いてしまう。困ったことに歳を取ると大抵の物語は「これはきっとああなるよね」「結局こうなっちゃうんだろう」と最初の段階で決めつけて自分で勝手に興醒めしてしまうことが少なくありません。だからここ何年かは、物語をむさぼるように観たり読んだりすることがめっきり減ってしまいました。けれどこの映画を観て、いやいや物語は結論だけじゃないでしょう、とあらためて感じさせてくれました。この話は自分に誠実に生きるとはどういうことか、という物語であるとおもわれ、それこそこの世にいくらでも存在するネタではあるのですが、そこに至る過程がとても面白かった。登場人物は皆魅力的だし、当たり前ですが音楽がとても良いし、「78歳」の老人と語り合う場面は中盤のクライマックスで、心が震えました。

下記映像は、映画の序盤場面から。このシチュエーションで「イエスタデイ」を生まれて初めて聴いたとしたら、確かにこうなる。この映画に感情移入してしまう瞬間でした。


Yesterday (2019) - Playing Yesterday Scene (1/10) | Movieclips