残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

気質

今週のお題「運動不足」

運動不足だから運動しているのであって運動が足りていれば運動などしない。これに尽きます。そして思い出したのは、昔は大人がわざわざ健康や体力維持のために運動するという発想があまりなかったなあ、ということです。昔の人たちは、なぜ運動するかというとそのスポーツが好きだからっていう理由だけだったと思います。ランニングをする人はガチで走るのが好きな人で、だからガリガリな人しか走っていなかった。野球が好きな人は週末野球をしていたけれど、みんなビール腹でとても健康そうには見えなかった。健康のためにジムに行ったり走ったりというのがいつ頃から一般的になったのか忘れましたが、学生の頃に、ニューヨークの人たちは公園を走ってる、とかニュースになってたくらいだから、健康維持のために運動するというのはやっぱり日本ではある時期まで一般的ではなかったんだろうと思います。そして何が言いたいかというと、運動不足に伴う運動はできればしたくない。運動して汗をかくのが気持ち良いのはわかるし、なんとなく健康のためになってる気がするし、走ると風を受けながら目に映る景色が気分が良い、というのも実感として持っています。けれど健康だけを目的とするなら、わざわざ運動するのはなんとなく効率が悪い気がしていて、サプリで済むとは思っていませんが、時間かけるの面倒くさいよねっていうわたしのサボり気質がニョキニョキ出てきた今日のブログでした。

 

BTSのdynamiteが全米シングル1位とのことで、おお、韓国すげえなあという感じですけど、わたしは韓国芸能事情をほとんど知らなくて、BTSのことも初めて知りました。それで、BTSの流れとは別のところで個人的に興味のある韓国音楽があって、紹介するのは、YUKIKAっていうアーティストです。細かい経緯はわかりませんが、このかたは日本人で、こうしてわたしが聞くということはアーティスト逆輸入ってやつだと思うのですけど、音楽性も逆輸入の側面を持っていて、日本のシティポップが元ネタのようです。ただシティポップと言っても今すこし流行っている国内アーティストによるシティポップではなくて、ざっくり80年代から90年代の昔の邦楽ポップス全般を指すようです。ちょっとその辺りプロデューサーの関与の仕方とか経緯がおもしろそうなので、今後もう少し調べてみたいと思ってます。曲はNEON

 

SOUL LADY

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  • 発売日: 2020/07/21
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スイート

今週のお題「好きなおやつ」

おやつって言葉を普段使わなくなって久しい気がします。おやつ。もともとの定義としては午後の間食のことかと思うのですが、出張先でご当地土産を買ってくるのが慣しだったのはずいぶん前の話で、その意味で今はおやつの機会がめっきりなくなってしまいました。手当てもそれほど出なくなったしね。あれ?今ここで「めっきり」を使ったのですが、「すっかり」でも良かったのかなあ。「めっきり」と「すっかり」って自分の中で明確に切り分けて使えてないのかもしれません(今すこし調べたらここは「すっかり」の方がよかったのかもしれない)。で、話は戻りまして、おやつのお土産についてですけど、わたしも何か買って帰るのは誰かの誕生日や祝事と重なった時くらい(それも覚えている場合)です。しかしこれは平日の話。休日のおやつについては結構頑張っています。頑張るってのもすこし変な話ですが、休日の楽しみといえばおやつかもしれない。昼飯後のスイーツというのは全く持って背徳観に満ち満ちていて、賭け事も晩酌もタバコも辞めたわたしですが、こればかりは辞められずにいます。最近は文明堂カフェのカステラフレンチが良かった。

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甘さは意外にも控えめなのですが、焦げたザラメのカリカリ感や、溶き卵がスポンジの中間点あたりまで染み込んだ状態の食感がとても良い。お皿にまぶされたシナモンの香りにもそそられます。

 

紹介したい曲は春野のDance at the moonlight feat kojikojiです。kojikojiについては参加曲を片っ端から聴くほど好きで、コラボ曲が毎月のようにリリースされているので、ほとんど追っかけのようになっている。スイートな歌声と、ヒップホップと親和性の高いリズム感が独特だとおもいます。

TENETを観た

クリストファー・ノーラン監督の新作映画「TENET」を観てきました。時間が逆行する世界での戦いを描く。18日から公開されていて、わたしはすでに2回観ました。サービスデイに助けられている。初回は、物語を読み解く云々以前に、この斬新な映画の世界観に慣れた頃にはエンドロールが流れ始めていたので、やはり物語に浸るには2回観るしかなかった。3回目は、どうしようかなあ。

 

今のところ感情面・論理面の両方から考察が深いなあと感じるネタバレサイトはこちら

 

物語のタイムラインを把握するならこちら

 

時間ものの物語では、例えば悪い人が過去にタイムスリップして主人公の両親を殺したら自分が消えてしまうとか、あるいは過去に戻ってどんな介入をしても結果は変わらないとか、過去に介入した分だけパラレルワールドができるとか、色々な世界観が物語ごとに設定されています。今回のTENETでも時間に対する一つの世界観に則って物語が進んでいく。

しかしこういう時間ものを見るたびにわたしは、それは考えすぎなのではないかというか、人間中心主義すぎるように思えてしまう。宇宙の片隅の本当のすみっこにいる、ごく稀な人間という存在が時間に介入したところで、広大な宇宙の存在にどれほどの影響があるのかと考えた時に、彼・彼女が生きる・死ぬことが左右されるなどというのは宇宙にとってはどうでも良い、というか、エネルギー保存則に従って生きていても死んでいてもエネルギー量は変わらないのだから、宇宙にとってはやはり人の動きなんて関係ないのではないかなあと考えてしまいます。もし仮にタイムスリップが可能になって、過去への介入ができるようになっても、変わることも変わらないことにも関知しないのが宇宙の自然のありようのような気がします。

 

この映画サントラの逆再生バージョンを公式が公開しています。リミックス版みたいに聞こえて意外とかっこいい。

キヨ

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

わたしの祖父母はすでになくなっていて、思い出そうとすると懐かしく寂しい気持ちが蘇ってきますが、では子供の頃リアルタイムで祖父母が好きだったか思い出してみると、そうでもなかったかもしれない。虫歯だらけで近づくとお口がくさいし、総入れ歯にしたと思ったらしょっちゅう話しながら入れ歯が落ちてくるし、地球儀を回しながら戦争の話がすぐ始まるし、朝みんなが急いでいるのにトイレが異常に長い。一緒に遊ぼうとしても子供の早さについてこれないからつまらないし、夜中トイレに向かう途中で倒れて救急車を呼んだり、天ぷら油の温度が高すぎてあわやボヤ騒ぎなこともありました。子供の頃はそういうことを身近に見ていて、親と比べてなんだか面倒な人たちだなあと思っていたような気がします。それでも今になって思い返すと懐かしく寂しい思いをするのは、何があってもわたしの味方になってくれたからでしょう。どんな悪さをしても怒られたことはなかった。もちろん親には徹底的に叱られるわけですが、1人で落ち込んでいると必ず寄ってきてそばにいてくれました。わたしはそういうとき照れ臭くてプイッとそこから離れてしまうのですが、そういった態度を責められたこともない。それから親と祖父母の喧嘩にすこしでも祖父母側に肩を持つと、なんて優しい心だと神様仏様の扱いを受けて財布から千円札を取り出そうとするのですが、すこしムッとしてお金はいらないと言うと、さらに無欲だと言って褒められて、わたしからするともはや理解できない思考でした。すこし夏目漱石坊っちゃんぽいですが、中学で小説坊ちゃんのキヨの描写を読んだ時に、まさにうちの祖父母と同じだと感じて、近親憎悪のようなものを覚えました。でも今、小説坊っちゃんのことを思い出すと、祖父母の数々の思い出とともに大変切なくなるので、人の思い出というのは不思議です。

 

坊っちゃん

坊っちゃん

 

 

ようやく秋っぽくなってきました。ジョージ・ウィンストンのアルバム「Autumn」から「Longing/Love」。音楽性の高さとか芸術性とかについては賛否あるかもしれませんが、学生の頃から別次元で好きなアルバムです。

 



 

概念は塗り替えられる

今週のお題「ごはんのお供」

ごはんといえば市販のブレンド米を食べていた幼少の頃、叔母の結婚相手として北陸農家の次男を迎えたのをきっかけに、毎年獲れたてのお米が実家に送られてくるようになり、そのお米で炊いたごはんの旨さに衝撃を受けました。人生変わったと行っても良い。冷や飯になっても美味しいってどういうこと??今まで食べてたブレンド米ってお米じゃなかったのか?当時、産地や品質に関係なくとにかくお肉とジャムパンとカルピスが大好きだったわたし(今もたいして変わらない)にとって、「世の中には美味しいもの、旬のものがあるんだな」と脳に新たな回路ができた初めての経験でした。その、ブレンド米が日常であった幼き頃のごはんのお供が「桜でんぶ」だったことを思い出しました。これ。

桜でんぶ45g ×5パック

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朝飯のおかずは桜でんぶだけで良いと母親にお願いして、毎朝桜でんぶ山盛りな日々をなんの疑問も抱かず過ごしていたわたしの舌は間違いなくいかれていたと思うので、最近ここで食事の写真をアップしたりしてますが、自分の中でも信頼性が揺らいでいます。そして桜でんぶが佃煮だというのを初めて知った。わたしはてっきり、砂糖を加工した何かだとばかり思ってました。幾つになっても勉強すべきことがたくさん残っている。

ジャズギタリスト、ジュリアン・レイジによるオーネットコールマンのカバー。まず彼に関しては、ロックという概念そのものとも言えるギター、テレキャスを駆使してまろやかなジャズを奏でるに至った理由を知りたくて仕方がありません。ローリングストーンズの曲ように、キラキラする高音が特徴だったはずのテレキャスギター。その楽器の中低音域の可能性を押し広げている印象です。

慣れ

さっき、スマホアプリの最新版アップデートが終わるまでヨーグルト(ドライフルーツを混ぜると美味しいのでハマっている)を食べながら待っていて、そういえば、と思い出しました。大したことじゃあないんですけど、25年くらい前の話になっちゃいますけど、パソコンが普及し始めた頃って、製品に不具合があることを許さない世の中だったなあって思い出したんですね。「許さない」じゃないかな、製品に不具合があることを「想定していない」世の中だった、という方が正しいかもしれません。不具合の情報は、不具合が発生した当事者と、作った企業の間のみの問題で、あまり大きくアナウンスされないので、一般にはほとんど感知できないことでした。当時の例で言えば、Windows95を使い始めたり、ソフトウェアを使い始めたら、なんかパソコンの画面が止まりまくるので、え、なんだこれは?って思うんですよね。それまで家庭で使っていた精密機器、テレビとかビデオデッキとか、その延長でしか我々はパソコンのことを考えられなかったし、テレビはそんなしょっちゅう電源落ちたり画面止まったりしないわけですよ。だから、パソコンの世界の不具合の多さに、なんだこれは?何十万もする代物がどういうことなんだ?って当時の多くの人たちはびっくりしたんです。しかもメーカーは不具合の発生を悪かったとも言わずに「情報」としてリリースするのみ。あるいはそれはOSの問題だ、と放り投げられたり、あるいはそれは仕様だって言われる。いやいや、不具合が設計時から織り込み済みってってあり得ないでしょう、って思ったんですよね。当時はね。だからいまこうやって素直に、アップデート内容のほとんどが機能向上というよりもバグ修正である中、「あ、そう」って特に嫌な気持ちになったりせず粛々とアップデートを実行する自分や、世の中のほとんどの人たちが粛々とアップデートしている様を想像すると、寛大になったなあとも言えるし、ずいぶん飼い慣らされてしまったなあ、とも少し思ったりしました。

超絶技巧バイオリン奏者、ヤッシャ・ハイフェッツによるチャイコフスキー作曲バイオリン協奏曲。なんだろう、演技がかったシーンがあるので、映画の一部かもしれません。あまりにも速く、あまりにも滑らかに演奏されるその凄みに圧倒されるとともに、オケとのコールアンドレスポンスが倍速映像みたいなので、ちょっとコミカルですらあります。

 

わたしには夢がある、いつの日か・・

ここでは音楽が好き好き言ってるんですけど、普段他人には滅多に言わないです。なぜかというとですね。こんな会話になるんです。

 

"わたしは音楽が好きなんですよねえ。"

"ほお、どんな音楽聴くんですか?"

"ええ、ジャズとかクラシックが最近好きなんですよね。"

"へえー・・。"

 

あっちゅーまに話が止まっちゃうんですよね。世の中そんなにジャズやクラシック聴く人は多くないし、まして語り合えちゃう人はもっと少ない。それはもう、十分承知してます。そんなんだったら、"今日は汗かいてハンカチ2枚使っちゃったな!"とか。"お昼食べるならあそこの魚屋さんが安くて美味しいですよ!あ、行かれたことあるんですか?"とか話してる方がお互い親しみが湧くし話題も膨らむじゃないですか。だからうかつに音楽の話題を自ら振れないんです。

本当はね、もっとジャズやクラシックについて話したいですよ。菊地成孔さんの本を引っ張り出してバークリーメソッドっつーのはなあってわかったフリして話したいし、室内楽四重奏っつーのは鳴ってる部屋の反響の良し悪しで決まるよねえとか。

そんな風には思うのですが、わたしにはひとつ小さな夢があります。いつの日かお気に入りのジャズライブ・バーに重要顧客を招いて、酒を飲みながらわたしの大好きなプレイヤーの演奏を聞き、演奏の合間にビジネスを進める。そんなシチュエーションを実現させたいというのがこの10年くらいの、いつの日か実現したい結構本気な夢です。ただしこれやるには、意外と難しくて、しかもこのシチュエーションで接待とも違う対等な話し合いを目指しているんです。実現するにはいつまでもペーペーでいるわけにいかないんですよね。だから、でもそれだけが目的では無いけど、結構日々頑張ってます。今日も疲れました。おやすみなさい。

 

こんな音楽が理想。


#3【Yushi Miyano & Sadanori Nakamure】宮野裕司 中牟礼貞則Duo