残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

ビリーアイリッシュ グラミー賞受賞

今年のグラミー賞では、ビリーアイリッシュが主要部門を受賞したという報道。

米グラミー賞、18歳ビリー・アイリッシュが5冠 ブライアント選手の追悼も - BBCニュース

よかったなあと思う。たいへん喜ばしい。

これまで、ささやくように歌う人は数多くいて、また、これまでエモーショナルに歌う人も数多くいましたが、寄り添うように、消え入りそうなささやき声で、シンプルでエモーショナルかつ最新の編曲に載せて歌い上げるアーティストは、ビリーアイリッシュをおいて他にいなかったのではないかと思います。これまでわたしなりに洋楽邦楽問わず幼い頃から随分聴いてきたつもりですが、ポップでフックの効いた歌の間口の広さ、溢れ出る優しいキャラクター性、それらに反する最新の楽曲アレンジやビジュアルアートの禍々しさが同居しているなんて状況は、ちょっとあり得ない組み合わせです。なんか日本語がおかしくなってる気がするけど、言葉として矛盾するものたちがばっちり同居しているのがビリーアイリッシュではないかなと思います。

授賞式で披露した楽曲は、ノリノリな受賞曲bad guyではなく、when the party's overというのも、大変皮肉が効いていて最高だなあと思う。ピアノ・コーラスは実のお兄さんで、音楽的・心理的なサポート、貢献度が並々ならぬものであるところは、下に示すそのときの映像で十分確認できるのではないかと思います。

 

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書き直してこうなった

今週のお題「応援」

お題を見てまず、みんなきっと自分を応援して欲しいはずだよね、自己肯定感大切だよね、的なことを書き始めたら内容がネガティブになりすぎて、やめました。

応援したいバンドがあります。Awsome City Clubです。オーサムシティクラブと読む。下は、5年程前のGoldという曲。


Awesome City Club - GOLD (Music Video)

この曲はたしか、車を運転していてラジオで聞いたのが最初だったと記憶していますが、ついついアクセルを踏みたくなる爽快感にグッと来ました。そして何より、デビューしたてながら曲の完成度と演奏能力の高さがピカイチでした。個人的には、同時期話題に上がっていてよく聞いていたサチモスよりはるかにセンス良く、カッコイイと思っていた。いまでも曲と演奏クオリティは素晴らしいです。

そんな彼らが、レーベル移転・メンバー脱退を通してつい先日発表した「アンビバレンス」PV。曲はもちろん、映像も良いです。メンバーは最後まで出てこないのかな、と思ったらムチャクチャかっこいいタイミングで登場します。


Awesome City Club / アンビバレンス

ウィキを見ると、曲の良さの割りにこれまでタイアップが少ない印象で、それがメンバーの意思なのかどうなのかよくわかりませんけれども、移転先ではうまくアピールされると良いな、なんてことを思いながら今日も聴いています。

展示会

打ち合わせの後少し時間が余ったので、台場へ某通信大手の展示会を覗いてきました。5GとかIoTとか、そういうやつ。いろんな分野の展示がありました。公共交通、自動運転、映像エンタメ、製造、ライフスタイル、農業、ほんといろいろ。あまり時間がなくて全て見ることは叶わなかったのですが、面白かったのはバスの運行をオンデマンドで自動調整するサービス。時間とルートを調整する4次元的な要素を扱うもので、簡単に言えばUberの路線バス版であるけれど、プロによる運転、みんなの乗り物、というあたりのキーワードが、個と個を結びつけるUberとは全然違う気がした。法律上の障壁が低そうだし、業界もユーザーも嬉しい感じだし、これはきっと近い将来いい感じになる予感がしました。けれどそれより面白かったのは、各種ブースでそれぞれ話を聞くと、どうもアイディアどまりの構想までで、パッケージにされてない案件が少なくなかったことに相当グッときた。おおお、発想だけでブースひとつ確保しちゃうんだ?聞かれたらまだローンチしてないんですよねえって言えちゃうんだ?ギーク魂全開営業要素なしのお話してくるんだ?体力あるところはすげえなあって思った。そこで何か可能性のある出会いがあればラッキーなのだろうなあ。

King gnuの白日。めっちゃ売れてるようですが、ですよねーって感じです。知り合いの子がその歌声に一目惚れして目がハートになっていた。わたしはベースが凄く良いと思う。音質的にはアタック音を抑えて目立ちすぎず裏から支えている雰囲気なのですが、よく聴くとものすごく良いラインを鳴らしているし、リズム感というかタイム感というか、安定感があります。

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パラサイト 半地下の家族

明言するまでネタバレなしです。

観た。良かった。何年ぶりだろうな、こういう満足感。ものすごく欲張りな映画でした。あらゆる要素が盛り沢山で、その五角形はコーンフレークよりデカイからね。今日いちばん言いたかったのはここなので、ここからあとは、濁して書いてはいますがネタバレ有りです。

 

PG12じゃなくてR15じゃないかって思うほどに全方位に過剰な物語を、最後にはストンと落ち着かせる。きっとこの終わらせ方にたどり着いた時、スタッフは歓喜にわいたと思う。これしか無い、という鉄板なオチではなく、え、そうなんだ?という結果に、物語を通じて説得力を持たせる。そのための筋道はどうすれば良いのか。決して保守的に話を進めず、これでもかと攻めに攻めたその結果得られるのが、冷たい絶望感にさいなまれながらも、静謐で暖かい光に包まれた風景であることに、少なからず衝撃を受けました。

 

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高速BPM

1月は中旬を迎えて下旬に入ろうとしており、1年の二十四分の一を過ぎました。もう、なのか、まだ、なのか。わたしにとってはもう、であった。気づいたら24分の1過ぎていたのだから、アワアワして十二分の一過ぎたことにたぶん気づかずに、あっちゅーまの閏月で六分の一を過ぎ、春だなあと四分の一が過ぎ去ればぼんやりしたまま三分の一が過ぎていて、こんな時期なのに暑いねえと年間の半分が、ああだこうだで気づいたら紅白を見ているハメになるのでしょう。ひとり残業して結構焦っていました。来年の話は良いとして、まずは目の前のモニターに表示された数字を解析しなければ。眉間にシワを寄せて頬杖をついていると、左耳の至近距離から聴き慣れない機械音が聴こえてきてドキッとした。顔を上げて周りを見回しても何もない。音も消えた。ええ、なんだこれ・・。また頬杖をつくと至近距離で音が始まる。チチチチ・・おお、そうか。腕時計の音でした。先日買い変えた時計はオートマチックなので、装着して動くことでゼンマイが巻かれる仕組みです。これまで来客時以外は腕時計を外すのが習慣でしたが、買い替えを機会につけたままで仕事にあたるようになったのでした。推定BPM480(つまり毎秒8回)の超高速リズムが控えめな音量で軽快に奏でられる。おお、気持ちいいねえ。気分が少しよくなって、悩んでも仕方ないやと開き直り、そそくさと帰りました。

ビリー・アイリッシュのWhen the party is overのライブです。彼女のお兄ちゃんのピアノに合わせて歌うシンプルなもの。普段はバキバキなサウンドで熱狂に包まれる彼女のライブですが、表層的な最新サウンドを取り去ったあとにも、しっかり芯が残っている作品・アーティストだということがよくわかります。そしてお兄ちゃんのサポートあってこその良質な音楽性だということもよくわかるライブです。

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3連休ラストは

今週のお題「二十歳」

「二十歳」というのは、年齢を表す定量値であるとともに、大人であることを示す定性的表現でもあります。わたしは定量的な二十歳は何なら3周目に入ったところですが、定性的な意味の方はいまだ心許ないというのが正直な感想です。大人になることイコール心や気持ちが歳を取ることかというと、これも少し違っていて、ちょっとうまく説明できなくなってきましたが、心に幾重もの失敗を蓄えて、そこから前向きな態度を選べるようになることが大切だと思っています。蓄える失敗は自分自身の経験だけである必要はなくて、外で見聞きしたものをしっかり消化できるなら自分自身のものにもできるはずで、つまりはそういう態度は年齢に関係ありません。人の経験を自分に落とし込む想像力を持てるようになることが大人と言えるのではないかな、と最近は考えています。ただし、その意気込みで生きていけば同じ失敗を2度と繰り返さないのかっつーと、それはまったく別のはなしであって、毎回アララそーきたか!という撃沈を繰り返したりします。3連休ラストの今日は映画パラサイト観てこよう。

iriのWonderlandのPVです。久しぶりに観てみたら再生回数800万を超えていました。張り上げなくても普通に歌うだけで心をガチッと掴む彼女の歌声は本当にレアで、系統はまったく違いますがビリーアイリッシュみたいなインパクトを与えることができる人だと思います。

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配線にゾクゾクした

わたしはお金の管理に関しては相方にお任せしているので、小遣い制で生きています。ですのでボーナス時期などに欲しいものあれば管理者(相方)の承認を得て購入に至るのですが、その承認のためには、仕事でリスキーな設備投資稟議を通すときの根回しよりもはるかに難しい事前準備が必要で、わたしの調整能力は家庭で育てられたと言っても過言ではありませんが、そのノウハウについては企業秘密です。で、今回生まれて初めて機械式腕時計を買うことができました。機械式腕時計は一般的には高額ですが、わたしが手に入れたのはオーバーホールするならさっさと買い換えたほうが安いレベルのものです。そんなものでもわたしにとっては嬉しいものなので、秒針の細かな刻みを見てほくそ笑み、時計に耳を傾けてはチチチチ鳴る音を楽しんでいます。完全に自己満足です。いまでこそ時計にはそういう嗜好を持っていますが、昔は長いことホームセンターで千円で買ったカシオの腕時計を付けていた時期もあり、その頃のわたしの腕を見ていた職場のロレックス氏は「そういう時計がこだわりだと思ってた」とのこと。「もちろん、そういうところもあるんだけどさ」と言っておきました。

下の映像はビル・エヴァンス・トリオのワルツ・フォー・デビイを、ビンテージスピーカーで鳴らしたものです。これはね、びっくりします。音がむちゃくちゃ良いんです。YouTubeで聴く音楽に音質なんて求めても仕方ないでしょ、と思っていたのですが、どうしても絶対的に良い音なので、なぜだろうと不思議に思うのですが、よくわかりません。ベースのアタック音がよく聞こえるから倍音の響かせ方や分離のさせ方とか工夫されてるのかな。画面真ん中の、SFアニメに出てきそうなゴツい機械や配線にゾクゾクします。

 

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