残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

いつか言ってやる

今週のお題「好きな漫画」

前に読んだエッセイに、読者からの「人生とは何なのか悩んでいる」という問いへの回答として、「人生とはいわば容れ物です。容れ物自体について考えることはあまり意味がないとおもいませんか。容れ物に何を詰めるか、ようするにいま何をするかについて考えた方が、余程良いでしょう」と書かれていたことを覚えています。なるほどなあ、と思いました。もしわたしの子供から、ねえお父さん人生って何だろう?と聞かれたら、わたしは思慮深く遠くを見つめながら、いいかい人生とは単なる容れ物でだな・・と諭してやりたかったのですが、残念ながら今のところそういった機会に恵まれていません。いつか言ってやるからな。

手塚治虫の漫画「火の鳥 鳳凰編」は、生きることや死ぬこと、つまり人生という容れ物をテーマにしています。前述に従えば、その問い自体はあまり意味がないことです。しかし愚直なまでに、生きることとは?と繰り返し繰り返し問い掛けるその物語は、燃え盛る炎のように力強くうねり続けて、最後には穏やかな日差しのもとで、ひとつの気づきに集約します。

漫画大好きなので、あれもこれもと散々悩みましたが、これまでで1番好きな漫画はこれしかないかなあ、という気持ちです。

 

火の鳥 4・鳳凰編

火の鳥 4・鳳凰編

 

 

曲はストラヴィンスキー火の鳥、と行きたいところですが、鳥つながりでイーグルスホテル・カリフォルニアです。 後半の循環して行くコード進行が無限の心地よさを生む。"69年以来スピリットを失った"と歌ったイーグルス火の鳥鳳凰編は69年連載開始でした。

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