残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

瓶を添える

今週のお題「ねこ」
ねこに関して、個人的にはそれほど濃い繋がりはありませんが、幼少の頃家で飼ってましたし、学生の頃は野良と半同棲したり、何かしら薄らとはつながってはいたので、自分のエピソードっぽいことを書いて保存してを繰り返して、もう書き直しが4つ目です。発想を変えてちょっとドライに文化歴史っぽい側面で見ると、猫と人との関係の始まりはネズミの捕獲だと言われていますが、いまネズミを獲るために飼われている猫はほとんどいないのではないでしょうか。つまり猫を飼うのはもっぱら愛玩が目的となっています。一方で、犬は家庭では番犬になってくれるし、盲導犬、警察犬、狩猟犬など、愛玩だけではなく機能的なところも十分持ち合わせています。そういう違いが両者にはある。何年も前になりますが、姪っ子が飼っていた猫が死んでしまって、その翌年あたりに彼女のうちにお邪魔すると、立派なツボに収まった遺灰がまだリビングに置かれていました。「いつまでも置いていたら猫が成仏できないのでは」と諭しても、「誰もいない冷たい墓地に置いていくなんて可哀想でとてもできない」と言う。別の機会にわたしの友人に、「成仏なんていうのは人間の文化、宗教観だから、嫌だっていうなら仕方ないけれど、灰に化したとはいえ亡骸をいつまでも置いておくのはどうなんだろうね」と相談したら、「わかる。うちもそうなんだ」と意外な回答をされて、そうか、猫との関係性ってそういう感じなのかな、と納得してしまいました。先日姪っ子を訪ねると、リビングにはまだツボが置かれていて、一緒にマタタビの瓶が添えられていました。
紹介する曲はオルガンジャズの大家、ジミー・スミスのthe catです。

Jimmy Smith _ The Cat (1964) - JamilSR