残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

入り口は軽いのが良い

今週のお題「最近見た映画」

いまこのタイミングで映画といえば、他に選択肢がないくらい話題の鬼滅の刃ってことなんでしょうけど、わたしはちょっと見る予定は無くて、そのかわり草彅剛主演のミッドナイトスワンという作品がとても気になっていて、次に見るならこれだろう、と思っています。この作品は前代未聞15分間に渡る公式予告映像がYouTubeにアップされていて、見てみました。

映画が公開されてから結構日数が経っているのですが、どうやら随分悲しい作品のようで、それゆえなかなか映画館に足が向かいません。少し二の足を踏んでしまっています。

ちょっと前ならとことん打ちのめされるほど不幸な映画でもためらうことなく見ていたのですが、どうもここ最近、精神的に重たい映画が苦手になってきました。ちなみに過去いちばんどん底な気持ちになった映画は「灼熱の魂」という映画で、その重さと衝撃によって冗談抜きで寿命が縮まります。

で、そういう重たい作風にあまり気が向かなくなったのは映画だけではなくて、音楽や小説などについても同様で、単純に歳をとるとそうなって行くのだろうかなあって思うのですけど、うーんどうなんだろ。とにかく大きく人の心を揺さぶろうとするものを遠ざけようとしてしまうのは間違いないようなんです。ただ、小説を読まなくなった代わりにノンフィクションはよく読むし、それからコラムみたいな敷居が低いものがとても好きで、気軽に読めるんだけど日々のちょっとした悲喜こもごもが幾重にも積もって、その人の経験から来る単純でない感情を文中から読み取れたり推測されたりできる、そういう敷居の低いところから始まるカオスや複雑性にいちばんリアリティがあると考え始めているかもしれません。

なんてことを考え始めた頃にちょうど出会った星野源の「くだらないの中に」。もう九年も前か。ソロで歌い始めた頃の星野源の曲はどれも大好きで、この頃のライブはよく行きました。

思い出すのは諦めた

夏目漱石夢十夜を学生の頃に読んでから、自分で見た夢を書き記しておくことに憧れているのですが、大抵起きるとその意思をスパッと忘れている。それでもごく稀に、見た夢のメモを少し取ることができるんですけど、久々そのタイミングが来ました。

今朝見た夢がちょっと変だったので、起きた時、これは、と思いブログの下書きにメモしておいたんですよ。2行だけです。

ボールペンでボールを押すゲーム

清掃!

一生懸命思い出して、確か以下のような夢でした。

グランドで、バレーボールくらいの大きさの黄色いボールを、左手で持ったボールペンの先で押して、コロコロ前に転がすお遊戯の夢。

“清掃!“はどこまでも謎で、もう思い出すのは諦めました。

レイハラカミの、Come here go thereを聴いて眠ります。

 

スーツの好み

今週のお題「急に寒いやん」

昨日朝、電車に乗った時なんとなく違和感を感じて、なんだろうなって思ってはいたんですが、会社に着いてから気づきました。みんなネクタイしてる。クールビズ期間が終わっていました。夏の間はジャケパンで済ませていましたが、冬になればお固い場面ではスーツが必要になってきます。緊急事態宣言中に遂行した断捨離の一環で、スーツを処分してしまったので、焦ってその夜既製スーツやさんに駆け込んでみた。わたしはスーツは無地の紺かチャコールグレーしか着ないんですけど、お店で売ってるのはストライプやなんとかチェックとか、何かしら柄が入っていたり、変な光沢があったり、紺といいつつ妙に明るい青であったり、つまりはわたしが少々時代遅れで、かつ若者ターゲットなのだと思うのですが、それをわたしが着るとイキったおっさんになるのが目に見えていてそうするとやはり無地一択なのですが、柄なしスーツは探すのはとても大変だった。3軒回ったけどいずれも最近無地を求める人はリクルーターぐらいだと言われてしまいました。うーんそんなものか。いくら無地と言っても流石に黒のリクルートスーツは違和感があります。結局紺色の、店員さんが「立体裁断ですよ!」と推してくるものを買ったんですが、値段的にこれは墓場まで持っていかねばならないな、という案件になってしまいました。それだけ出せばセミオーダーできたかもしれないけど、オーダーものはパターンオーダーでも勿体ぶって1ヶ月待たされるので、時間を金で買った感じです。と自分を納得させてみた。もう2着くらい欲しいけど、まずユニクロジルサンダーコラボのスーツを見てみて、その後考えてみようと思ってます。

 

スーツ姿といえばモダンジャズ時代のアーティストの佇まいが憧れです。こんな眼光で仕事してみたい。

 

勾配

今週のお題「急に寒いやん」

わたしとしては夏が圧倒的に嫌いなので、寒いのはウェルカムです。ただ、本当に寒い、マイナス二桁度くらいの世界を知らないので、わたしが言っている「寒い」とはせいぜい最低気温マイナス5度程度の世界です。雪は腰の高さに積もる程度圏内で生活したことはありますが、雪が降って2階から出入りしたことはない。そういう感覚であるわたしの寒い時の生活は、まあまあ心地よい。まず朝の二度寝がたまらない。それだけでもわたしにとって寒い時期の価値はダイヤモンド級で、「あったかい」という感覚は、人の感覚の中では最上級なランクにあると思います。夏の、エアコンや日陰で風をうけたときに涼しいのはまあまあ好きですが、汗が滲んだ状態が大嫌いだし長時間経つと寒いし少し場所を変えるとたちまち暑くなるので嫌い。やっぱりお布団に入って寒い感覚から徐々に温まっていく、その緩やかな上昇勾配が好きだな、と思います。一生春秋冬を二度寝したい。

そういうあったかい雰囲気の代表格、ノラジョーンズのSunriseです。

 

 

 

 

ユニクロ・ジルサンダーコラボ

ユニクロジルサンダーのコラボ、プラスジェイのルックが公表されていました。おお、待望。

写真をリンク付きで貼りつける方法がよくわからないので、直でアップしてみると

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スーツ、渋い・・!
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適度にリラックスなタイプのジャケットも、かっこいい。ムネのポッケの形がかわいい。
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ダウンからのぞくストライプのシャツがオサレです

 

トータルで色合いが渋くて、ジルサンダーさんから、アタシはおっさんの味方ですよ!と言われてる気がして、これは大人買いしなくちゃいけないかもしれない!と興奮しましたが、いまは心にブレーキが少しかかってきました。大人になったとおもう。

少し前に全体的にダークトーンな服装で実家に帰ったら妹から、マジシャンになったの?って言われたのでね。ちゃんと考えなければいけません。

それと、テーラードジャケットのサイズチャートを見るとなんかこう、裄丈って時代によらずあまり変わらない気がするんですけど、今回むっちゃ長い。モデルさんを見るとかえって袖が短いのでは?と思うくらいですけど、それは持って生まれた遺伝子の違いのようで、数字上はわたしにとってすげえ長い。一個小さいサイズならちょうどいいのかなーと思うと、今度は袖が短くてツンツルテンになりそうです。うーん、あれかな?日本向けというより国際的なサイズ感になってきてるのかな?着てみないとわからないなあ。ってワクワクするのがなんだか楽しいですね。

そういえばたまたま今日は、10年前に買ったプラスジェイのスタッズベルトをしていました。

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学び方が違う

最近の仕事の濃さですっかり疲れてしまったので、普段より早めに会社を出てきました。せっかく早めに帰っても、やったことは無印良品でいちごチョコとドライフルーツを買って帰った程度ですが、そこそこ良い気分転換になった。そして今わたしは横になって五嶋みどりさんが演奏するバッハのヴァイオリンソナタを聴きながら、将棋棋士達のインタビュー本「不屈の棋士」を読んでいます。曲はヴァイオリン・パルティータ1番のcourante-double.prestoにさしかかり、旋律が縦横無尽に五線譜と部屋の中を行き交う空間で、色々示唆に富んだ森内永世名人のインタビューを読む。いちごチョコ美味しいし。うーん、気分良いね。ゴートゥートラベルとも違う、身の丈にあった最高の気分。

 

近年ほとんど人間以上に強くなっている将棋のコンピューターソフトですが、人とコンピューターの違いとして、森下さんはこう言っていました。

人間は必ずどこかで間違える。それが現実です。将棋の世界に限らず、どんな世界でもミスをしない人はいないのです。そして人間は有限の中で生きています。全ての前提が違う。

それで、わたしが思い出したのは、人間の学びの機会というのは、成功体験の拡大という場面もたまにあるものの、世の中失敗する人の方が多い訳でして、大局的・歴史的には失敗体験によるところが大きいと思うのですが、コンピューターは圧倒的に成功体験に基づき学習しているのかな、ということです。彼ら(コンピューター)は「こうすれば上手くいく」「こうすれば勝てる」方向へ自らをチューニングし、最適な答えをアウトプットする。けれど、その最適解というのは時に大胆であったり、不遜であったりして、わたしはいつも感心しつつも少し怖いな、と思っていました。それが悪いというわけではないのですが、森下さんの話を読んで、学ぶ時の姿勢が全然違うからなんだな、ということに気付かされました。例えばコンピューターの学習手法として、「こういう失敗をしないには」とか「こうすれば勝てはしないけど酷い目には合わない」みたいな価値観で学習がチューニングされれば、そのコンピューターが我々に見せてくれるアウトプットというのは、これまでと少し異なる、なんだか腑に落ちるというか、人間味があって面白いものなのではないかな、と思うんですけど、どうでしょうかね。


 

不屈の棋士 (講談社現代新書)

不屈の棋士 (講談社現代新書)

 

 

猫の動画を見た後に見る

最近仕事で帰りが少しばかり遅いです。帰りが遅いと家に着いてもしばらくの間は頭がカッカしてるので寝付きが悪い。寝つきが悪いのは困るので、そういうときわたしは、あまり良く無いかもしれませんがお酒を買って帰ります。容量は、ビール一本とストロングではないチューハイを一本。一方わたしは今年になって血圧の薬を飲み始めているのですが、初診のとき先生からクスリ飲んでもお酒はだめじゃ無いと言われたのを覚えていて、ビールで薬を飲んでます。もちろん人並みに、こんな薬の飲み方で良いのかなあと自問自答はしています。でも自問自答しながらも薬を飲まない選択肢はないので迷わず薬を飲む。ビールでグイッと喉越し良く薬を飲みます。今日もそのパターンで、猫の動画を見ながら酒を飲むのがわたしにとって良好な現実逃避方法かつ入眠方法です。

 

猫の動画を見たあと不意に思い出した映画のシーンを探しだすのもなかなか楽しい。たとえばバイオレンス映画トゥルーロマンスにおけるデニスホッパーとクリストファーウォーケンの緊迫した静謐な会話の応酬はついつい見入ってしまいます。過激な内容なのでご注意ください。

そして映画ONCEの作中で演じられるバンドミュージック。この映画はすべての音楽好きに見てほしいと思う。わたしが今まで観てきた音楽映画で一番よかったと断言できます。曲はWhen your minds made upです。これはすごく良い意味で、かつ最高の褒め方としてカジュアルでアコースティックなレディオヘッドだとおもう。どのあたりがレディオヘッドなのか、ということについて、理由はいくつかあるのですが、少し酔ったのでまたの機会とします。お休みなさい。