残り半分

話がまとまる前にやめとく派です

エンターテインするもの

この頃、Eテレの将棋番組をなんだかついつい見てしまいます。ただわたしは将棋に関して全然詳しくなくて、コマの動かしかた程度なら、つまり歩はひとつ前に進むとか、角は斜めに幾らでも飛べるとか。そのくらいならわかりますが、囲いや戦法に関しては、名前は知っているけど、やり方をひとつも知りません。その程度の知識で何が面白いかというと、ああ先手攻めてるなあとか、後手はここを耐えると反撃できるかもなあといった、ぼんやりしかわからない全体的な攻防や形勢を、解説者の説明があるからこそではありますが、俯瞰的に見た気になって考えたくなる、というところが面白いのです。優生劣勢の傾向は局面と呼ばれていますが、その局面をいかにも把握したような気になって、ふんふん、まだまだここはじっと耐え忍ぶところだぞ、なんて、勘違いの上から目線で見ることができてしまう、その辺りがおっさんには大変エンターテインしているのです。そしてわたしよりひとまわり以上年上の先輩にそれをはなすと、「だろ?お前もとうとうこっち側だな」と言われるわけですが、反論するのも面倒なので、ついつい将棋の話がはずんでしまいつつあります。

ユタ・ヒップズート・シムズの、"コートにすみれを"です。ユタヒップはピアノ、ズートシムズはテナーサックスです。テナーの音が規格外に良い。温かみのある、輪郭のはっきりした音で、コルトレーンのバージョンよりも好きかもしれません。

www.youtube.com